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インスタのわな

なぜ見たあとモヤモヤするの?

くえり

くえり

「みんなのインスタ見てると楽しそうでキラキラしてるのに、わたしだけなんかふつうで…。見るたびモヤモヤするし、気づいたら1時間もスクロールしてた。なんでだろう…」
でい太

でい太

「わかるよ。ぼくもYouTubeで同じ経験をしたんだ。きっと何か理由があるはずだよ。」
ポン太

ポン太

「オレのインスタには、大工の職人技リールが大量に流れてくる。」

🎯 このレッスンでわかること

場面 1

「なんでわたしだけ…?」

友だちの楽しそうな投稿。おしゃれなカフェの写真。旅行先でのキラキラした笑顔。
それを見ていると、なぜか自分の毎日がつまらなく感じてしまうことがある。

❓ 考えてみよう

友だちの楽しそうな投稿を見て、モヤッとしたことはある?
でも、本当にみんなの毎日はあんなにキラキラしているのかな?

くえり

くえり

「みんなの投稿ってキラキラしてて…わたしの毎日と全然ちがう気がする。正直にいうと、ちょっとつらい。」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「あら、くえりちゃん。正直に話すね。わたしの投稿、ぜんぶ"いちばんいい瞬間"だけを選んで載せてるの。お部屋が散らかってる写真なんて絶対に載せないし、10枚撮って一番盛れた1枚だけを使ってるの。」
くえり

くえり

「えっ…じゃあ、あのキラキラは"全部"じゃないってこと?」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「そう。SNSに載っているのは、その人の人生のハイライトだけ。楽しくない日も、うまくいかない日もあるのに、そういう日は誰も投稿しないでしょ?」

📊 SNSで見えているもの / 見えていないもの

見えている(投稿される)

おしゃれなカフェ ☕
旅行の絶景 🏔️
友だちとの楽しい写真 📸

見えない(投稿されない)

散らかった部屋 🏠
つまらなかった休日 😐
失敗した料理 🍳

みんなの投稿=「人生のハイライト集」。その投稿と自分のふつうの毎日を比べたら、モヤモヤするのは当然だよ。

でい太

でい太

「みんなの"いちばんいい瞬間"と、自分の"ふつうの毎日"を比べてたのか…。そりゃモヤモヤするよな。」
場面 2

「いいね」がほしくてたまらない

くえり

くえり

「写真を投稿したあと、いいねの数がすごく気になるの。たくさんつくと嬉しいけど、少ないと『わたしの投稿、つまらなかったかな…』ってすごく不安になる。」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「わかるよ。わたしもそう。100いいねつくと嬉しいけど、50しかつかないと『何がダメだったんだろう?』って考えこんじゃう。気づいたら、いいねの数で自分の価値を決めてたの。でもね、これは偶然じゃなくて、インスタ側の作戦なの。」
❤️

いいね=他人がくれる「点数」

いいねが多い=自分の価値が高い、と感じてしまう。でも本当の自分の価値は、他人がつける数字で決まるものじゃないよね。

📱

「映える」かどうかで行動を選んでしまう

「これ投稿したらいいねもらえるかな?」と考えて行動を選ぶようになったら要注意。自分の「楽しい」より、他人の「いいね」を優先してしまっているかもしれない。

キラリ姉さん

キラリ姉さん

「実はこれ、抜け出せない無限ループになってるの。いいねがほしい → もっとキラキラした投稿をがんばる → それを見た人がモヤモヤする → その人もキラキラ投稿をがんばる → みんながもっといいねを求める…。このループが回れば回るほど、インスタにとっては好都合なの。」
モヤモヤの無限ループ:Aさんがキラキラ投稿 → Bさんがモヤモヤ → Bさんもキラキラ投稿 → Aさんがモヤモヤ → くり返し

そしてこのループが回るほど…

みんながインスタをたくさん使う → 広告がたくさん表示される → インスタの広告収入がアップ 💰

でい太

でい太

「みんながモヤモヤすればするほど、インスタが儲かるしくみになってるのか…!」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「インスタは広告で収入を得ているの。ユーザーがたくさん使うほど広告を見せられるから、みんなが夢中になる仕掛けをたくさん入れてるの。いいねのループもそのひとつ。」
ポン太

ポン太

「オレはいつもいいね1とか2だから、頑張ろうとも思わない。」
場面 3

なぜ止められない?

くえり

くえり

「比較でモヤモヤするのに、なぜかやめられないの。『ちょっとだけ見よう』と思って開いたのに、気づいたら1時間たってた…。わたしの意志が弱いのかな。」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「くえりちゃんの意志が弱いんじゃないよ。やめられないように設計されているの。SNSを作っている人たちは、できるだけたくさん使ってもらうための仕掛けをたくさん入れてるの。」
♾️

終わりのないスクロール

本には最後のページがあるし、テレビ番組には終わりの時間がある。でもSNSのタイムラインには「おわり」がない。下にスクロールすればするほど、新しい投稿がずっと出てくる。「ここまで見たら終わり」という区切りが、わざと作られていないんだ。

🎁

ガチャと同じしくみ

画面を引っ張って更新すると、新しい投稿が出てくる。これ、実はガチャを引くのと同じしくみ。「次はもっと面白い投稿が出るかも」「次はもっとすごい写真が見られるかも」。当たりが出るかもしれないと思うと、何度も何度も引いてしまうんだ。

🤖

AIがあなたの「好き」を知っている

インスタにはAI(人工知能)が入っていて、あなたがどんな投稿に「いいね」したか、どの写真を長く見たか、全部覚えている。そして「この子はこういうのが好きだな」と予測して、つい見たくなる投稿ばかりを並べてくる。好きなものしか出てこないから、止まれなくなるんだ。

📊 罠が深くなるしくみ

ちょっとだけ見よう 📱
↓ 終わりがないスクロール
「あ、この投稿も気になる」 😮
↓ ガチャ感覚で引っ張って更新
「あとちょっとだけ…」 😅
↓ また新しい投稿が…
気づいたら1時間! 😱
でい太

でい太

「YouTubeの自動再生と同じだ…!やめるタイミングを、わざとなくしてるんだな。」
ポン太

ポン太

「ガチャ、ガチャ、、、今日もログインしたい、ログインしたい、、、ブルブル、、、」
場面 4

あなたの時間を狙っている

くえり

くえり

「あと気になるのが、ストーリーズ。24時間で消えちゃうから、見逃したくなくて何回もアプリを開いちゃうの。」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「そう、それも仕掛けのひとつ。24時間で消えるから『今見ないと!』って思わせる。何度もアプリを開かせるための罠なの。」

「今見ないと消えちゃう!」

24時間で消えるストーリーズは、「見逃したくない」という不安を使って何度もアプリを開かせる仕掛け。これを英語でFOMO(フォーモ)=「見逃す不安」と言うよ。

キラリ姉さん

キラリ姉さん

「でもね、もっと怖い話があるの。インスタの通知って、"たまたま"届いてるわけじゃない。あなたが一番スマホを開きやすい時間帯を、インスタはデータで知っている。その時間を狙って通知を送ってくるの。」
🎯

狙い撃ち通知のしくみ

インスタは、あなたがいつスマホを開いたか、いつ一番長く使ったかを全部記録している

ステップ1 あなたの行動データを集める(何時に開く? 何分使う?)
ステップ2 「この子は夜8時に一番開く」とパターンを分析する
ステップ3 夜8時を狙って「○○さんがいいねしました」と通知を送る

「たまたま通知が来た」と思っていたのに、実はあなたが一番開きやすい瞬間を狙い撃ちされていたということ。

でい太

でい太

「"たまたま"じゃなくて、狙われてたのか…!」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「SNSは、みんながたくさん使えば使うほど広告がたくさん表示できて、お金が入るしくみ。だからできるだけ何度もアプリを開かせたいの。通知は、そのための一番強力な武器なんだよ。」
ポン太

ポン太

「ブラジルと当たるのもモロッコと当たるのも、どっちもきついよね。」
場面 5

罠を知れば、自分で選べる

くえり

くえり

「じゃあ、もうSNSは使っちゃだめってこと…?」
キラリ姉さん

キラリ姉さん

「そんなことないよ。インスタは使い方しだいでとても良い道具にもなるの。わたしもインスタのおかげで好きなことを発信できてるし、すてきな出会いもあった。大事なのは、罠があると知ったうえで、自分で選ぶこと。」

💡 インスタの良いところ

離れている友だちや家族とつながりを保てる
好きなことの情報を集めたり、同じ趣味の人と出会える
自分の作品や活動を発信して、世界中の人に見てもらえる
災害時の情報共有など、社会の役に立つこともある

インスタ自体が悪いわけじゃない。罠のしくみを知って、自分でコントロールすることが大事だよ。

✅ 罠から抜け出す6つのヒント

1

通知をオフにする

狙い撃ち通知に振り回されなくなる。「自分のタイミング」でアプリを開こう。

2

時間制限を設定する

スクリーンタイムやアプリの使用時間リマインダーを使って、「ここまで」を自分で決める。

3

モヤッとする相手はミュートする

比較してつらくなる相手のフォローを外す・ミュートする。自分の心を守るのは悪いことじゃない。

4

モヤッとしたら、立ち止まる

「あ、今モヤッとしたな」と感じたら、一度スマホを置いてみよう。「この投稿はその人の楽しい瞬間だけなんだな」と気づけたら、それだけで見え方が変わるよ。

5

他人と比べるのではなく、「昨日の自分」「なりたい自分」と比べる

他人との"横の比較"ではなく、過去の自分→今の自分→なりたい自分という"縦の軸"で考えよう。「昨日の自分より、少しだけ上手くなった!」「将来どんな自分になりたいかな?」と想像してみるのもいいね。

6

自分が夢中になれることを見つけて打ち込む

スポーツ、絵、音楽、プログラミング、何でもいい。自分が本当に好きなことに一生けんめい打ち込んでいるとき、他人のキラキラは気にならなくなる。それが比較から抜け出す一番の方法だよ。

くえり

くえり

「罠があるとわかったら、少し気持ちが楽になった。

モヤモヤしてたのは、わたしが弱いからじゃなくて、モヤモヤするように作られていたから。

他人のキラキラと比べるんじゃなくて、昨日の自分よりちょっとだけ成長すること将来なりたい自分に向かって進むこと。それがわたしの「じぶん軸」だ。」
でい太

でい太

「うん。YouTubeも、SNSも、しくみを知れば自分で選べる。それが『考える力』だよな。」
ポン太

ポン太

「人間の世界はたぬきのワナ以上に心理的ワナ多すぎ。」

🖊 やってみよう

Q1. インスタの投稿が"キラキラ"して見えるのはなぜ?(3択)


Q2. SNSがあなたの"一番スマホを開きやすい時間"に通知を送るのはなぜ?(3択)


Q3. SNSを見てモヤモヤしたこと、ある? それはどんなとき?


Q4. 罠から抜け出すために、明日からじぶんでやってみることを1つ書こう。

👨‍👩‍👧

保護者の方へ

このページでは、インスタ等のSNSが若者に与える「比較による劣等感」「承認欲求への依存」「中毒性の設計」「FOMO(見逃す不安)と狙い撃ち通知」について、子ども向けに解説しました。同時に、正しく使えば良い道具にもなることも伝えています。より詳しく知りたい方向けに、参考ページをご紹介します。

🧠

SNSと心の疲れ「なぜ"見ているだけ"なのに消耗するのか」

無意識の比較・情報処理の負荷がメンタルヘルスに与える影響と、使用時間の制限などの対策を解説

nagoya-hidamarikokoro.jp

また、このコンテンツ内では触れられていませんが、SNSでは自分の考えに似た人たちばかりがつながることにより、意見や価値観が極端に偏りやすい危険性(エコーチェンバー現象)についても指摘されています。エコーチェンバー現象については、以下の参考ページをご覧ください。

📢

SNSとエコーチェンバー現象:「似た意見」が集まることで偏る危険性

自分と似た意見ばかりがタイムラインに表示されることで、視野が狭まったり、考えが極端になったりする仕組みと対策を解説

studyu.jp

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